彼方のアストラは、「マンガ大賞2019」で大賞に選ばれた、SFとミステリーを合わせた宇宙サバイバル漫画です。
コミックは全5巻で、2019年にはアニメ化されました。
私はこれほど読み返したマンガはありません。
緻密に張られた伏線が魅力で、テンポよく進むストーリーの中に、ギャグと感動と絶望と友情が満載の引き込まれる作品です。
そしてこの作品は名言の宝庫です。
ここでは、私が熟読して心に響いた、ギャグと感動の名言を紹介します。
※ネタバレを含みます。
- 『彼方のアストラ』の名言集!!
- 知ったかぶりーーー!!!(アリエス)
- アヌティメッタ ダイボモモさん(アリエス)
- くっそ嫌いなんだよ、絶望とかいう言葉(カナタ)
- 慌て者ほど狼狽える(カナタ)
- 暗闇なら、手をつなぐしかねぇ(カナタ)
- 前に進めば前進する(カナタ)
- どれがナッツで、どれがベリーっすか?(ルカ)
- もっと恐れなさいよ、未知のものを!!(キトリー)
- 何とかなるもんだ、あきらめなければ(カナタ)
- わかんねえ事いくら考えたってわかんねえんだ(カナタ)
- アタシに懐かないで、愛し方なんて教わってない(キトリー)
- カナタさんは仲間のために命を懸けられる人なんです(アリエス)
- ずっと、アタシ素直になれなくて(キトリー)
- メンタルの強さがえげつないすよ。心臓に毛が生えすぎてもうマリモっすよ!(ルカ)
- ボクは右腕として働くよ(シャルス)
- 犯人はこの船の中の誰かだ(ザック)
- 仲間?そんなもの17年間いなかった(ウルガー)
- みんなそれぞれ色んな力をがっちり合わせれば大抵のことはどうにかなる(カナタ)
- 問題が重なっても一つ一つ冷静に解決していけば全て解決する(カナタ)
- 鳥退治の為に練習したんじゃねえんだけどな(ウルガー)
- でもカナタさん、今回は指示がヤキモキしてましたね(アリエス)
- アイ・イェー!(フニシア)
- 出たね(シャルス)
- 前世は親子かな(シャルス)
- かけっこで負けるかよ(カナタ)
- できないのはいい、やらないのはダメ(カナタ)
- 食べれば元気になる(カナタ)
- 「灯台モトクロス」ですね(アリエス)
- みんな仲直り「機能は低下、今日まとも」(アリエス)
- ジロジロ見ないでっ(ユンファ)
- 男子ってアホなの⁉(キトリー)
- え、2つ……ですけど(アリエス)
- だってお前しか撃てねえじゃん(カナタ)
- ボクは全員に優しいけど?(シャルス)
- 立ち止まったら進まない(カナタ)
- この船拾ったんす(ルカ)
- あきらめたらそこで試合終了(カナタ)
- オレ達、結婚するんだろ?(ザック)
- そっくりなんだもの(ポリーナ)
- 共通するのは愛されてない事(カナタ)
- 自分になるんだ(カナタ)
- 起き上がれば立てる(ザック)
- カナタこそ強いよ。精神も強いし、体も強い、骨も強いし内蔵も強いし肉付きもいい(シャルス)
- オイラはオイラだ(ルカ)
- 私は愛を信じます(アリエス)
- この旅で私は変わった、それが嬉しい(キトリー)
- チキュウって何だ?(カナタ)
- わかりました。盛り上がったみんなと豪遊ですね(アリエス)
- もうどうしようもないんだ(シャルス)
- みんなのおかげでボクは自分になれた。ボクはオリジナルとして生きたい、みんなと一緒に帰りたい(シャルス)
- まとめ
『彼方のアストラ』の名言集!!
ここでは、彼方のアストラのギャグと感動の名言を紹介します。
知ったかぶりーーー!!!(アリエス)
アリエスが言った「ひったくり」の言い間違えです。 #1巻
惑星キャンプに行くため宇宙港をわくわくしながら歩いていたとき、バックをひったくられます。
アリエスは天然キャラで、よく名前や言葉を間違えます。
1度見たものを忘れない映像記憶能力があるのに、名前や言葉は覚えられないところが面白い要素になっていて、楽しいです。
アヌティメッタ ダイボモモさん(アリエス)
カナタの技”アヌティメッタ・ダイボモモ”で犯人を取り押さえます。
本当は”アルティメット・ダイブ・ボム“と言いたかったらしいのですが…
アリエスは、技の名前を本名だと勘違いして言った言葉ですが、誰もが技の名前だとわかるのに勘違いするところが面白かったです。
カナタに「名前じゃねえよ!自分の名前叫びながら攻撃する人いねえだろ」と言われていましたが、聞いてない様子で、そこも面白かったです。
くっそ嫌いなんだよ、絶望とかいう言葉(カナタ)
生徒だけで5日間を過ごす高校行事、惑星キャンプにきたB5班の9名でしたが、突然謎の球体に飲み込まれ、宇宙空間に飛ばされてしまいます。
そこに偶然にも、謎の無人宇宙船があって、避難できましたが1名足りないことに気づきます。
姿勢制御装置(スラスター)と推進剤がないため助けに行けず、絶望的な状況での言葉です。
ワイヤーで助けることに成功し、絶望をはねのけたカナタの行動力に感動しました。
カナタは山で遭難経験があり、目の前で恩師を失っています。
きっとその時の辛い記憶を思い出したのかなと思います。
もっと強ければ恩師があんな風にならなかったかもしれないと後悔しているカナタ。
絶望的な状況でも、諦めない所がカナタのいいところですね。
慌て者ほど狼狽える(カナタ)
問題が発生し、言い争いから喧嘩になりそうなところを、「ケンカしたってしょうがないだろ」と止めてこの言葉を言いました。
みんなに「何言ってんのコイツ!」「当たり前のこと言ってるだけ」と言われます。
遭難した経験があるカナタは、パニックになった1人を追いかけた先生が滑落したことを話し、落ち着いて協力することを呼びかけました。
当たり前のことを言っていますが、パニックになることの恐ろしさを知っているからこその言葉だと思います。
暗闇なら、手をつなぐしかねぇ(カナタ)
無人の宇宙船に避難した9名でしたが、球体で飛ばされた場所が5千光年の彼方で、通信機器は壊れていて、救助が来てくれる可能性はゼロだと判明します。
帰るためには時間が掛かりすぎて、食料と水が尽きる方が早いこともわかり、生還は絶望的でした。
カナタは、この現状をパニックにならず落ち着いてみんなで協力することを伝えました。
壮絶な体験と、恩師の「絶望的な時は強がれ」という教えが、カナタの強さの源になっているんだなと感じます。
カナタは恩師の「絶望的な時は強がれ」の言葉を、常に心にとめ、危機的状況の時は心の中で叫びながら行動しています。
前に進めば前進する(カナタ)
やっぱり、「当たり前だ」とメンバーにツッコまれます(笑)
水と食料がある惑星を経由して帰れないか思いついたアリエスの案に、5つの惑星を経由できるルートをなんとか1つだけ見つけて、ほっと一安心のメンバーたち。
本当にうまくいくと思うか?というウルガーに、カナタは五分五分だと答え、「道があるなら進もう」と答えています。
”前に進めば前進する”はメンバーも言っているように当たり前のことですが、絶望的な状況の中では少しでも進んでみようと思える言葉ではないかと思います。
どれがナッツで、どれがベリーっすか?(ルカ)
第一の惑星に到着し、リーダーシップを見せようとサバイバルの心得の食料採集について得意げに話すカナタでしたが、未知の惑星に、ナッツやベリー類がある訳がなく、リーダーシップをみせるどころか失敗に終わりました。
シャルスの方が植物や動物の生態に詳しく、カナタの面目丸つぶれです。
結局、手当たり次第採っていこうと雑な指示になっていて笑ってしまいました。
もっと恐れなさいよ、未知のものを!!(キトリー)
森の主のように生物たちと戯れ馴染んでいるシャルスや、長い棒状のものを武器にして名前をつけていたカナタとルカ、トランポリンみたいな木で遊ぶアリエスなど、楽しそうにしているのを見て言いました。
キトリーも一緒にと誘われますが、中に入りません。
キトリーは、母親から愛情をうけておらず、使用人に育てられたため、わがままで友達ともうまく接したことがありませんでした。
本当は一緒に楽しみたいのに、友達の輪への入り方がわからず、突っ張っていたのだと思いました。
何とかなるもんだ、あきらめなければ(カナタ)
”諦めなければ、何とかなる”は、前向きな言葉で、日常生活でも使いたいですね。
「なんとかなる、この先何があっても、きっと」と思ったあと、すぐにまたあの球体が現れ、逃げ惑います。
和んだ側からまさかの大ピンチで、何とかならなそうな展開と描写が、最高に面白かったです。
彼方のアストラは、こういう続きが気になる終わり方がとても上手いです。
わかんねえ事いくら考えたってわかんねえんだ(カナタ)
今は生き抜くために目先のことを頑張るしかないと、諭しました。
これもまた当たり前のことでしたが、この一言は確かにそうだなと、みんなの心にスーッと入ったのではないかと思います。
とりあえず前に進んでみて、進んでいるうちにわからなかった事が少しずつ見えてくるかもしれませんよね。
わからないことを考えている時間が無駄になってしまうので、まずは目の前のことをやってみることが一番いい解決方法だなと思いました。
アタシに懐かないで、愛し方なんて教わってない(キトリー)
10歳のフニシアが養子になり、突然妹ができました。
母親に「可愛がってあげるのよ」と言われましたが、キトリーは自分は可愛がらないくせにまた増やすの?と思っていました。
本当はフニシアに同情していたのではないかと思います。
このシーンを見た時、愛を知らないのは母親の方なんじゃないか、きっとキトリーは愛し方を知っているじゃないの?と思いました。
カナタさんは仲間のために命を懸けられる人なんです(アリエス)
未知の生物ドラポン(羽が生え、スッポンに似ているからアリエスが勝手に命名)にフニシアがさらわれそうな時、落ちたら終わる高さなのに、危険を顧みず助けようと行動するカナタへ向けての言葉です。
カナタは、10種競技の選手で高校生ながら、3位に入る実力の持ち主で、走ったり飛んだり投げたりと運動神経抜群です。
だからと言って、飛べるものではないと、アリエスは言いました。
壮絶な体験を経て、自分がもっと強ければ助けられたかもしれないと、いつも心の糧に努力してきたのだろうと思うと、心を打たれますね。
ずっと、アタシ素直になれなくて(キトリー)
キトリーは子供の頃から、ほんとうは友達と仲良くしたかったけど、その方法がわからなかったのでしょう。
初めて素直になれたキトリーの涙に、私も涙が出てしまいました。
誰でも素直になれないときもあると思います。
でもちゃんと向き合って話すことが大切だと思いました。
メンタルの強さがえげつないすよ。心臓に毛が生えすぎてもうマリモっすよ!(ルカ)
カナタの父親はオリンピックを狙えるほどの選手でしたが、ケガで引退し、カナタに夢を負わせるように育てました。
この場面は、フニシアを助けたすごいシーンで、みんな感動していました。
でもルカの褒め方がかなり独特で笑ってしまいました。
ルカもかなり興奮していたのが伝わってきますが、まあ変わった褒め方ですよね(笑)
深刻な場面のあとにくる面白いシーンで、どんどん引き込まれます。
ボクは右腕として働くよ(シャルス)
犯人はこの船の中の誰かだ(ザック)
これは日常生活でも使えますね。
気に入ってます(笑)
仲間?そんなもの17年間いなかった(ウルガー)
倉庫で銃を見つけ部屋に持ち帰ろうとしたウルガーでしたが、カナタと鉢合わせます。
何か見つかったか?の問いに「見つけたとしてもそれは俺のものだ、オレが生きる為に使う、報告する義務はない」と言います。
通信機を壊した犯人の話しの後の展開なので、ウルガーの行動は怪しすぎると思いました。
仲間なんて今までいなかったというウルガーはどんな生活をしてきたのか…。
銃を見つけたウルガーがなぜ隠してまで銃を部屋に持ち帰ったのか、仲間なんていなかったウルガーの過去がのちに明らかになります。
みんなそれぞれ色んな力をがっちり合わせれば大抵のことはどうにかなる(カナタ)
突然宇宙船の壁が爆発し、重力制御装置が壊れみんながパニックになります。
小石が衝突し、穴が空いてしまったようで、みんなを落ち着かせるためにカナタが言った言葉です。
みんなからは「お前が落ち着け」「何ざっくりした事言ってんの」と言われてしまいます。
カナタのサバイバルの心得は、いつもざっくりと当たり前のことを言うのが通常で、みんなにツッコまれるのがギャグ要素のひとつになっていて面白いです。
この場面は、通信機をわざと壊し、自分たちを処分しようとしている犯人がこの中にいると話している途中での出来事でした。
シリアスな場面からギャグを入れて読者を飽きさせない展開がとても面白いです。
問題が重なっても一つ一つ冷静に解決していけば全て解決する(カナタ)
別の場所でも小石で穴が空き、重力制御装置もきかないなか、配電盤が壊れたせいで、システムダウンもしてしまい、やることがたくさんあるときに言った言葉です。
自分で冷静にならなければいけないと諭したのに、カナタが一番イライラしていて笑ってしまいました。
このあと、今一番やらなければならない事が明確になり、全員でこの言葉を言ったところがとても良かったです。
ちゃんとカナタのサバイバルの心得が浸透し、みんなの心がひとつになった瞬間でした。
鳥退治の為に練習したんじゃねえんだけどな(ウルガー)
実験用に持ち込んだ卵から鳥のように飛ぶ生き物が孵化し、この未確認生物のせいで、重力制御装置のロックが解除できません。
宇宙船が急降下していてあと1分で落ちてしまう状況での、ウルガーの冷静な言葉です。
ウルガーは模擬銃での射撃の練習経験がありました。
ジャーナリストだった兄の追っていた事件を自分も調べようとして、その為に必要だと思っていたからです。
このウルガーの言葉ものちの展開の伏線へと繋がっていきます。
「自分の手で足掻かせろってだけだ」と言ったところもカッコ良かったです。
でもカナタさん、今回は指示がヤキモキしてましたね(アリエス)
カナタに、キャプテンとして成長していると褒めた言葉です。
ですが、やっぱりツッコまれます(笑)
アリエスは、全然気にしてなくて面白かったです。
アイ・イェー!(フニシア)
ビーゴが出てくるアニメでの「了解」の言い方で、カナタに了解!というのがイヤだとキトリーが言ったこともあって、みんなに浸透しました。
言いやすく、楽しい感じがして、いいなと思いました。
出たね(シャルス)
顔をほてらせ、ゾクゾクしながら言いました。
動物や植物のことが好きすぎて、実験したい、と思ってしまうシャルスです。
毎回未知の生物を見ると生き生きしちゃうので、面白いです。
前世は親子かな(シャルス)
動物が骨になっているのを見つけたシャルスたちでしたが、ルカの静止も聞かず、触りまくります。
シャルスは、歯の形で草食動物だと確認し、ゾクっと気づきます。
草食動物がいるということは、「肉食動物がいるかも!」とアリエスと一緒にワクワクと興奮します。
みたい!食べたい!と盛り上がっていて面白かったです。
二人とも空気の読めないキャラですが、二人が喋っているといつも楽しくなるのがいいですね。
この「前世は親子かな」のセリフものちの伏線へとつながっていきます。
かけっこで負けるかよ(カナタ)
第二の惑星に到着し、水も食料も十分確保できない惑星だと分かり、気持ちが沈んでいた一同でしたが、次の日も探索をすることにしました。
翌朝、ユンファが「この惑星に残ります、置いてってください」と、置き手紙を残して出ていってしまいました。
ユンファは、役に立ちたいと思いながら、なかなかうまく出来ないことを気にしていました。
ウルガーの「デカ女」やルカの節約しなきゃならないのに「すごく食べそうだし」という言葉が拍車をかけ、自分がいたらみんなに迷惑がかかると思ったのでしょう。
ウルガーとルカの言葉は本当に失礼で、誰でも言われたらイヤな気持ちになりますし、気にしている人なら尚更です。
カナタは、10種競技の選手なので、かけっこで負けるはずなく、あっという間に追いつきユンファと話しをしました。
そして次のように話します。
できないのはいい、やらないのはダメ(カナタ)
食べれば元気になる(カナタ)

「灯台モトクロス」ですね(アリエス)
ユンファの歌声を称えていた時、思わぬところに癒しがあったと言ったシャルスに賛同するようにアリエスが言ったセリフです。
私はツボに入り、しばらく笑いました。
アリエスは本当に面白いです。
その後アリエスがまた次のように言いました。
みんな仲直り「機能は低下、今日まとも」(アリエス)
ユンファに酷いことを言った、ルカとウルガーが謝り、ユンファも勝手な行動をしたことを謝り合いました。
その光景をみて、アリエスが言った言葉です。
キトリーに「めんどくさいから黙ってて」と言われていて、私は笑いが止まりません。
真似したくなるアリエスの言い間違え、最高です。
ジロジロ見ないでっ(ユンファ)
みんなと一緒に頑張って旅をすると決意を新たにしたユンファは、器用なルカに髪を切ってもらいました。
ユンファの可愛さに釘付けの男子たちは驚きつつ、ぽ~っと見つめていました。
イメチェン大成功で、とても印象的なシーンで、本当に可愛くて、私もびっくりしました。
釘付けになる気持ちがわかります。
そんな男子たちに、すかさずキトリーが次のように言いました。
男子ってアホなの⁉(キトリー)
このキトリーの「アホなの⁉」シリーズは、作中何度も出てくる口癖です。
何かにつけてアホなの⁉とツッコみます。
自分の気持ちに素直になったことでみんなと打ち解けたのが伝わってきますね。
私の中で、一番刺さった「アホなの⁉」です(笑)
え、2つ……ですけど(アリエス)
第3の惑星に着陸しようにも水しかなく、やっとアリエスが小さな島を見つけました。
カナタは、「よく見つけたな」とアリエスを褒めます。
「私目がいいんです!」と言ったアリエスに、「いくつだ?」とカナタは聞きましたが、アリエスから返ってきた言葉が「え、2つ……ですけど」でした。
視力の話をしていたカナタと、目の数を答えたアリエスのやり取りに笑わずにはいられません。
”何変なこと聞いてるのカナタさん”と言わんばかりの、アリエスの表情にも笑ってしまいました。
だってお前しか撃てねえじゃん(カナタ)
ウルガーは、自分が銃を不適切な使い方をしたと反省し、カナタへ銃を預けようとしましたが、カナタは「銃はお前の担当だ」と受け取りませんでした。
「頼むぞ!ウルガー」と仲間を信頼したカナタの言葉にぐっときました。
命を救われ、こんなことまで言われたら、カナタをお兄さんと重ねてしまうのも無理はないなと思いました。
おバカな一面を持つカナタですが、リーダーシップがあり、仲間に寄り添いながら言う真っすぐな言葉は、悩んでいる人の心を打ちますね。
ボクは全員に優しいけど?(シャルス)
キトリーは、シャルスがアリエスに対して、いつも陰ながら見守っていることに気づいていました。
それを指摘されたシャルスは「ご想像におまかせするよ」シャラ~ンと訳アリに答えます。
でもアリエスはカナタのことが好きなので、この会話をカナタはどう思っているのか気になっていました。
そんなことは露知らず、カナタの何とも思ってない態度に、やっぱりこいつアホだわと思われたカナタに笑ってしまいました。
キトリーは、シャルスとアリエスとカナタが気になっている様子ですね。
立ち止まったら進まない(カナタ)
第4の惑星の着陸地点を探していた最中、謎の植物に襲われ、取り舵が効かなくなり、強い突風にもあおられ崖に激突してしまいました。
航行不能になりこの惑星で生きなければならなくなってしまいました。
さすがのカナタも諦めかけていた時、ウルガーに「らしくねえな、絶望的な時は強がんじゃなかったのかよ」と諭されます。
ウルガーは、カナタが悩んでいたり、深刻な状況の時は「らしくねえな」と言います。
いつも自信満々のカナタを頼りにしたかったのではないかと思います。
カナタならきっと何か対策があるのかもしれないと期待していての言葉なのかなと感じました。
ウルガーに諭され、その場で考えたサバイバルの心得に一同ツッコんでいました。
”絶望的な時は強がる”、カナタは自分を取り戻しましたね。
この船拾ったんす(ルカ)
航行不能になり、この惑星に住むことも想定し、探索を開始したメンバーたちでしたが、崖の影に壊れて止まっていたもう一隻の同じ型の宇宙船を発見しました。
その宇宙船の中にあった、人工冬眠装置に女性の宇宙飛行士が眠っていました。
女性の名前は『ポリーナ・リヴィンスカヤ』で、惑星調査の任務中にこの惑星に墜落したとのことでした。
ポリーナに私と同じ任務?と聞かれて、ルカが「この船拾ったんす」と答えました。
この軽い言い方~と笑いました。
ルカの軽い感じのノリが暗くなったとき、いつも明るくしてくれるんですよね。
あきらめたらそこで試合終了(カナタ)
崖に激突して航行不能になった時、カナタは「終わりだ、今回ばかりは本当に」と言ってあきらめていました。
ドッキングが成功して帰れると思ったら「オレはあきらめてなかったけどなっ」と言っていて、この変わりように笑ってしまいますね。
この名言は、『スラムダンク』の中でも一番有名な安西先生の名言です。
作者の篠原健太先生は好きな漫画の1つに『スラムダンク』を挙げています。
この言葉は篠原先生も好きな言葉なのでしょうね。
『スラムダンク』は安西先生の他にも、名言の宝庫です。
その中で私が好きな『三井寿』の名言をまとめた記事がありますので、良かったらご覧ください。

オレ達、結婚するんだろ?(ザック)
ザックの父親は記憶移植の研究者、キトリーの母親は医者で、共同で仕事をしていたため、ザックとキトリーは幼馴染でした。
幼い頃のなにげない口約束をザックは、結婚の約束をしたから安心だと思っていたらしいです。
結婚の前に感情が大事と言ったキトリーに「ずっと好きだが」と返答します。
ずっと片思いだと思っていたキトリーは衝撃を受けます。
ザックの感情表現の乏しさは致命的ですね。
お互い片親で、親には愛しむわけでもなく、憎むわけでもなく育てられた影響でしょうか?
キトリーが感情豊かなので、この温度差が今後心配ですね(笑)
そっくりなんだもの(ポリーナ)
ポリーナは、キトリーとフニシアと話していた時、本当の姉妹だと思っていたと話します。
義理の姉妹なのに似ているなと私も思っていました。
この出来事で、二人のDNA鑑定をすることになり、重大な事実が発覚します。
共通するのは愛されてない事(カナタ)
養子や片親が多いこと、情が移らないように遠ざけたり、才能を継がせて教育したり、監視下に置いたり、いずれのケースにせよ、アリエス以外に共通するのは愛されてないことだと話します。
悲しみに暮れるメンバーたちに、私も苦しくなりました。
自分になるんだ(カナタ)
オレ達が家族だ!!!みんなで一緒に帰る、そうすればオリジナルの親たちは逮捕され、自分たちには戸籍が与えられると諭しました。
今まで数々の苦難を乗り越えて、成長してきたメンバーたちは、カナタを中心にそれぞれ気持ちを整理します。
心の成長があるからこそ、今の状況を受け入れ、自分に向き合い考えられたのだろうと思います。
ここでもまた、カナタのリーダーシップが輝いていて、素晴らしかったです。
気持ちを整理したそれぞれの言葉が次の7つの名言です。
起き上がれば立てる(ザック)
「自分になる」と言ったカナタに同調した言葉です。
DNA検査をしたのがザックなので、結果をいち早く知り、絶望の表情をしていましたが、前を向けたようで安心しました。
すっかりカナタの左腕として定着し、サバイバルの心得も覚えていてエライです。
カナタこそ強いよ。精神も強いし、体も強い、骨も強いし内蔵も強いし肉付きもいい(シャルス)
なんか気持ち悪い…シャルスの降臨でしたね。
オイラはオイラだ(ルカ)
体のことで悩んだ経験があるルカは、「自分じゃどうにもならない問題は悩んでる時間がもったいないと思うようになった」と話します。
「どうやったら楽しくなるのか考えるほうがいい」と吹っ切れたようです。
「オイラはオイラだ」という言葉は漫画の中だけでなく、何かで悩んでる人に刺さる言葉だなと思いました。
”自分は自分”そう思うと、前に進めそうな気がしますね。
私は愛を信じます(アリエス)
親との確執や、家庭環境に問題のあるメンバーたちの中、自分だけは母との親子仲は良好でした。
母親から注がれた愛情は本物だったと確信しています。
自分が誰のクローンかもわからないけれど、愛を信じると言いました。
アリエスは一番微妙な立ち位置で、なぜ処分対象になったのか、誰がそうさせたのかがわかりません。
そんな中、愛を信じられるのは、本当に幸せに育てられたのだろうと思います。
この旅で私は変わった、それが嬉しい(キトリー)
キトリーは、一番感情を出して「家族には無条件の愛情があって、愛してたし愛されたかった」と泣いていました。
母親の気を引こうとしていた自分に気づき、気持ちを整理します。
「遺伝子なんて関係ない、誰と関わってどういう経験をするかでアタシは決まる」と話しました。
キトリーの表情とこの言葉は、吹っ切れたように感じました。
これからキトリーは、文句を言いながらも前に進んでいくんだろうなと思いました。
チキュウって何だ?(カナタ)
壊れていた宇宙望遠鏡が使えるようになり、自分たちが目指してきたふるさとの姿が見えるようになりました。
自然に涙が出てきてしまうみんなのシーンに、私もまたもらい泣きです。
ポリーナの目にも涙があふれましたが、何か違うことに気づきます。
「違うわ!これは地球じゃない!別の惑星と間違えてるわ!」と言います。
それに対しカナタを中心に「チキュウって何だ?」のメンバーたちの表情に鳥肌が立ちました。
確かに今まで誰も自分たちの惑星の名前を言っていません。
私も含めて読者は”地球”に向かって旅をしていると思っていたので、びっくりです。
カナタ達が向かっている故郷の名前は『惑星アストラ』だと言いました。
わかりました。盛り上がったみんなと豪遊ですね(アリエス)
最後の惑星で、食料採集を終えたカナタとアリエスは、二手に分かれることにしました。
カナタからの指示で「アリエスは森に行ったみんなと合流してくれ」と言われましたが、また間違えました。
こんなことばかり言っていたから友達がいなかったのだろうかと考えてしまいました(笑)
シリアスな展開が続いたあとの和むシーンにアリエスは欠かせませんね。
もうどうしようもないんだ(シャルス)
洗脳され生きてきたシャルスは、ようやく役に立てると考えてこの宇宙キャンプに参加しました。
みんなと旅をする中で、少しずつ感情に変化が表れていました。
そして、みんなから「一緒に帰ろう」「これから変わればいい」「私だって変われた」「どういう仲間と出会ってどう生きるかでいくらでも変われる」と諭されます。
みんなの気持ちが伝わり、シャルスの目にも涙があふれ「もう、どうしようもないんだ」と言います。
いつもキラキラしていて、余裕たっぷりなシャルスがぐずぐずに泣いた顔で言った言葉に、胸が締め付けられます。
きっと、今まで裏切ってきたこと、でもみんなとの旅は楽しかったこと、みんなのことが大好きなこと、自分もまだ生きたいこと、そして使命があることなどが心の中で葛藤しまくっているのが伝わってきて、泣かずにはいられません。
みんなのおかげでボクは自分になれた。ボクはオリジナルとして生きたい、みんなと一緒に帰りたい(シャルス)
右腕を失ったカナタは「シャルスを恨んでない、自分で選択して行動した結果だ、だからお前も選択しろ、これからは自分のために生きると」と言います。
みんなもカナタと同じ気持ちだと分かり、シャルスは自分と向き合い、前向きな答えを出しました。
シャルスをみて感じるのは、どんな仲間と出会って、自分がどんなものを見て感じたか、どう生きるかでいくらでも変わっていけることを体感している一番の人物だと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
みなさんの心に響く名言はありましたか?
突然過酷な環境に置かれ、裏切りものの存在がいる中、様々な体験をして得た友情は、揺るぎないものなのだと思いましたね。
バラバラだったみんなが、お互いを信じて絆を深めながら想いを一つに成長していくところがとても良かったです。
テンポよく読めますし、伏線の回収ラッシュは見ものですので、キャラクターごとに注目して読んでみると、また違った楽しみ方が出来ると思いますよ。
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