紅の豚は、スタジオジブリ『宮崎駿監督』の大好きなもの、空、海、飛行艇を結集して作られた作品です。
「カッコイイとは、こういうことさ」のキャッチコピーのもと、監督は「中年のための映画」だと言っています。
ここでは、自分に魔法をかけて豚になったポルコ、36歳のカッコイイ名言を紹介したいと思います。
有名な名言「飛ばねえ豚はただの豚だ」に隠された意味も考えていきます。
あなたの思う”カッコイイ”をぜひ見つけてください。
- 『紅の豚』ポルコの名言集!
- 「安い仕事はやらねえぜ」
- こんな所で遊んでると、団体でさらわれちゃうぜ
- さもないと皆殺しにしてやるぜ
- 静かに!静かにしなさい!ああ、そこ引っぱっちゃダメだよ、壊れる!危ない、プロペラに近寄っちゃダメ!なに、おしっこ?その辺でしなさい!
- 空賊どもと手を組むんなら気をつけろよ、若えの。
- 今度二人きりの時にな
- いい奴はみんな死ぬ
- この店でひとつだけ気にくわねえのは、あの写真をはずさねえことだ
- あのアメリカ野郎、いい腕してるぜ…
- そういうことはな、人間どうしでやんな
- 地上(おか)はずいぶん騒がしいな
- 豚に国も法律もねえよ
- 俺たちゃ、戦争やってるんじゃねえんだよ
- また会おうぜ、アメリカ野郎!
- テメエの弾丸なんぞ当たっちゃいねえ、故障だ
- ほど良くやせたぜ
- こいつは残してえんだ
- こりゃ、フォルゴーレじゃねえか。
- あんまりデリケートにチューンするなよ、レースじゃねえんだからな。
- いや、インスピレーションだな
- 徹夜はするな、睡眠不足はいい仕事の敵だ、それに美容にもよくねえ
- いいかげんにしねえと、小屋が飛んじまうぞ
- わかった、そんな眼で人を見るな、好きにやれ
- 尻の毛まで抜かれて鼻血も出ねえや
- 行きたい所はどこへでも行くさ
- ファシストになるより豚の方がマシさ。
- 俺は俺の稼ぎでしか飛ばねえよ
- はい…
- お嬢さんよ、俺は凶状持ちの賞金稼ぎだぞ
- 右側の機関銃を外しな、いくら小さな尻でも機関銃の間は狭すぎだ
- あの野郎、フィオを見て豚に真珠だと言いやがった
- 古いなじみに挨拶したんだ
- さらばアドリア海の自由と放埓(ほうらつ)の日々よってわけだ
- その娘はただの娘じゃねえ、ピッコロ社の設計主任だ
- お前がチャンスをくれたんだ、ありがとうよ
- ”信じる”か…デエキライな言葉だが、お前が言うと、違って聞こえてくるぜ
- バカヤロウ!そういうものは一番大事な時にとっとけ!
- フィオを見てるとな、人間も捨てたもんじゃねえって、そう思えてくるぜ
- お前はずっとそうして一人で飛んでいろって言われた気がしたがね
- テメエなんかにフィオをやれるか
- 牛の所へ帰れ
- 今度こそオネンネさせてやるからな
- ジーナジーナと気やすく呼ぶな
- きたねえデマとばしやがって…
- ジーナ、こいつをカタギの世界へ戻してやってくれ
- 『紅の豚』の名言!「飛ばねえ豚はただの豚だ」に込められた意味とは?
- まとめ
『紅の豚』ポルコの名言集!
ここでは、ポルコ・ロッソ=マルコ・パゴットの名言を紹介します。
「安い仕事はやらねえぜ」
船が”マンマユート団”に襲われたと、ポルコに救援要請の電話がきます。
マイナーな空賊の名前だったのか、ポルコが名前を覚えていないだけなのか、「安い仕事はやらねえぜ」と言いました。
要請をしてきた相手は初め要件を濁していましたが、ポルコの「それだけか?」という行く気のなさが伝わり、バカンスツアーの女学校の生徒達が乗っていると話します。
ポルコの「そいつは、ちと高くつくぜ」と言う言葉からも、要請をしてきた相手の態度からも、交渉に金額が重要なのが伝わります。
相手は、ポルコには救援に来てほしい、でも高いお金は払いたくないという気持ちが読み取れますね。
こんな所で遊んでると、団体でさらわれちゃうぜ
キャーッ!豚さんよ!カワイイー!と言われているので、人気があるのがわかりますね。
このセリフの後、飛行艇をカッコよく廻旋させて飛んで行きました。
赤い飛行艇も飛び方も、セリフもカッコいいシーンです。
さもないと皆殺しにしてやるぜ
「金貨は半分くれてやる、残りと人質をおいて失せろ、さもないと皆殺しにしてやるぜ」と回光信号機で言いました。
電話では、金額が重要のように交渉していてお金にうるさいのかなと思いましたが、そうではありません。
殺しはやらないポルコのポリシーと、相手の飛行艇の修理代を残すという男意気がカッコいいんです。
ジブリ作品ではよく信号機が出てきます。
ここで使われている回光信号機は、『崖の上のポニョ』の宗介や『ナウシカ』のトルメキア軍も使っていますね。
静かに!静かにしなさい!ああ、そこ引っぱっちゃダメだよ、壊れる!危ない、プロペラに近寄っちゃダメ!なに、おしっこ?その辺でしなさい!
空賊どもと手を組むんなら気をつけろよ、若えの。
”手を組むんなら気をつけろ”は、オレに気をつけろという意味もあると思います。
ポルコ、カッコいい!
「奴らはケチで貧乏だ、風呂にも入らねえから、くせえしな」とも言います。
この”風呂に入らない”は、作中よく出てくる言葉です。
お風呂に入らないことはカッコ悪いので、カッコいいこととは反対だと言っているような気がしますね。
今度二人きりの時にな
これもまた、カッコいいんです。
後ろに座ってる女性も投げキッスをしています。
豚になる前のポルコの昔英雄だった話しを知っているかはわかりませんが、かなりのモテっぷりですよね。
男は顔じゃないと言わんばかりの設定です。
いい奴はみんな死ぬ
自分はいい奴じゃないと言っているように聞こえますね。
戦争で生き残った自分に負い目があるのかなと思いました。
フィオに「ポルコはいい人だもの!」と言われた時も「いい奴は死んだ奴らさ」と発言しています。
しんみりしたシーンですが、ポルコがそっとグラスにワインを注ぐ所もカッコいいんですよね。
この店でひとつだけ気にくわねえのは、あの写真をはずさねえことだ
ジーナに「ダメよ破いちゃ、マルコが人間だった時のたった一枚だけ残った写真なんだから」と言われます。
ポルコの顔をペンで塗りつぶした写真です。
ポルコが自分で塗りつぶしたんでしょうか。
相当、人間だったことがイヤなんですね。
英雄と呼ばれ、国のために頑張っていましたが、大切な仲間を亡くしたりして、戦争に嫌気がさし、人間をやめて自由に生きたいと願ったのかなと思います。
映画公開時のパンフレットには、「迫り来る新たな戦争を前に再び国家の英雄になることを拒み、自分で自分に魔法をかけてブタになってしまいます」と書かれています。
ジーナと戦友フェラーリンだけは、マルコと本名で呼んでいますね。
あのアメリカ野郎、いい腕してるぜ…
エンジンの音に気づいて窓を開けました。
カーチスの腕を認めているシーンですね。
ポルコの乗っている飛行艇は、暴れ馬と呼ばれ、誰も乗りこなせず倉庫に眠っていましたが、ポルコの操舵技術で大空を飛び回ったとされています。
そんなポルコが褒めたのですから、カーチスも相当な腕前なのでしょう。
いいところは認めて褒めるところも、カッコいいところですね。
そういうことはな、人間どうしでやんな
地上(おか)はずいぶん騒がしいな
”おか”という言葉を使ったのは、武器屋のおじさんが地下で働く自分たちをモグラと呼んでいるからですね。
地上にいる表の世界と、地下にいる自分たち裏の人間の違いを表しているんだと思いました。
この話し方も渋くてカッコいいな~と思いました。
豚に国も法律もねえよ
この頃のイタリアは、戦後の不況と独裁者的で暴力による政治で、大変な時期でした。
情勢が変わる中、ポルコの賞金稼ぎも危ない状況というのが伝わってきますね。
おじさんも「モグラも同じさ」と返します。
どんな状況でも振り回されず、自分を貫いているポルコはやっぱりカッコいいです。
俺たちゃ、戦争やってるんじゃねえんだよ
戦争のように人の命を奪うことは、ポルコはもうやらないと決めています。
ポルコが帰ってから、少年がおじさんに「戦争と賞金稼ぎとどう違うの?」と聞きます。
おじさんは「戦争で稼ぐ奴は悪党さ、賞金稼ぎで稼げねえ奴は能なしだ」と言います。
ポルコは賞金稼ぎで稼いでいます。
国に従うことなく、自由に仕事ができますが、自分の技術で稼げないと能無しです。
人の命を奪わず飛行技術で事業を展開してるポルコはすごいし、カッコいいです。
また会おうぜ、アメリカ野郎!
「イヤな天気になってきやがったな、雲の下を行くしかねえか」と高度を下げて飛んでいると、カーチスに見つかってしまいます。
エンジンが不調で、戦いたくないので再び雲に隠れました。
余裕にガハハハッと笑って言いましたが、すぐに雲から出てしまいました。
また会いましたね(笑)
テメエの弾丸なんぞ当たっちゃいねえ、故障だ
ポルコにもプライドがありますから否定したかったのかなと思います。
エンジンが全く動かなくなり、カーチスにやられ、紅の飛行艇はバラバラになってしまいます。
大切にしてきた飛行艇を修理する前にほとんど壊されて、かわいそうです。
でもポルコはこの後、一度も反論していません。
故障して修理に向かうところを一方的に攻撃をされたことを誰かに話してもいいのに。
メンテナンスを怠ったポルコにも非はあるからですね。
ここもカッコいいと思いました。
ほど良くやせたぜ
ジーナに「ケガは?」と聞かれ、何か答えています。
ジーナは「そう、よかった」と言っていることから、きっと”ケガはない”とか、”かすり傷だ”と答えたのでしょう。
こいつは残してえんだ
艇を直すため、ピッコロ社に到着しましたが、翼もなくボロボロのポルコの艇を見てピッコロは新調した方が早いと言いました。
この言葉には、ポルコの艇に寄せる強い思いと、大切にしているのが伝わってきます。
たくさん思い出が詰まっているのでしょう。
こりゃ、フォルゴーレじゃねえか。
ポルコは「相手はカーチスだ、あと15ノットほど欲しいんだ」と言います。
相手は腕もいいし、艇の性能もいいカーチスなのでもっと早さが欲しいと考えていたのだと思います。
エンジンを見て、「こりゃ、フォルゴーレじゃねえか」と驚いていますね。
私は飛行艇のエンジンのことはよくわかりませんが、調べると元のエンジンが600馬力に対し、このフォルゴーレは720馬力になるようです。
このことからすごいエンジンだとわかりますね。
ちなみにこのエンジンには『フォルゴーレ』とは書いておらず『GHIBLI』(ジブリ)と書いてありました。
スタジオジブリの遊び心が感じられますね。
あんまりデリケートにチューンするなよ、レースじゃねえんだからな。
ピッコロは、フォルゴーレを付けたイタリア艇はカーチスに負けたが、メカニックがヘボだったからだと言いました。
自信満々で、自分がメカニックだったら負けてないと言っていますね。
今回載せようと思ってるエンジンは馬力も上がりますが、その他の部分も必然的にチューンアップしなければならないため、ポルコはこう言ったのだと思います。
おじさんに、「そういうのはな、アジアじゃ”ブッタに教えを説く”っていうんだよ」と言われていましたね。
その道のプロだから、ちゃんとわかってると返したのでしょう。
いや、インスピレーションだな
カッコいいセリフですね。
フィオが設計をやると聞いて、若い女の子なのが不安で他をあたる予定でしたが、なんやかんやでフィオの巧みの話術と熱意でそのまま飛行艇を任せることになりました。
徹夜はするな、睡眠不足はいい仕事の敵だ、それに美容にもよくねえ
この言葉は日常生活でも使えますね。
カッコ良く部下を思いやる感じがいいですね。
設計図を見ながら語るフィオの知識の豊富さが感じられ、翼の細かい角度を指示したポルコ。
カーチスとの闘いに真剣に取り組みたいとの考えが同じだったため、任せたのだと思います。
気合の入ったフィオに、「作るのも自分ひとりでやるなんていうんじゃねえだろうな…」と言ったポルコですが、作業する女性陣の多さに圧倒されていました。
汗かいてる豚さんの笑えるシーンですね。
そして人件費も凄そうです(笑)
いいかげんにしねえと、小屋が飛んじまうぞ
ピッコロは「いい音だ、このエンジンは当たりだぜ、どうだ、よく回るだろう」と言い、ポルコに小屋が飛んでしまうと忠告されても、「ああ⁉カーチスなんぞ屁でもないやな!」と全然聞こえちゃいませんでしたね(笑)
好きなことに夢中になり、他が見えなくなることってありますよね。
無理に止めさせず、そのくらいにしておけよと言うポルコに、余裕のカッコよさが見えますね。
このやり取りも、私は好きなシーンです。
わかった、そんな眼で人を見るな、好きにやれ
いい設計のアイデアを思いついたフィオでしたが、すでに予算オーバーだとピッコロに言われます。
馬力を上げたため、翼にもひと工夫したかったのかなと思いました。
女の子にお願いされると男は弱いのかな?
フィオはカーチスに勝つためと考えて設計しているのがわかってるので、なりたいならやれと言ったのかなとも思います。
優しいポルコもカッコいいですね。
この新しく付けた機能が、川から飛ぶときに役立ちます。
尻の毛まで抜かれて鼻血も出ねえや
何も残らないくらいお金を絞りとられ、もうスッカラカンです。
手を出すなんて、そんなこと考える余裕はありませんね(笑)
行きたい所はどこへでも行くさ
この言葉は、ポルコの、自由に生きたいという気持ちが表れてるカッコいいセリフです。
行きたい所はどこへでも行く、国、組織、人間に振り回されたくないということが伝わってきます。
そして、この映画館での密会シーンもカッコいいですよね。
ファシストになるより豚の方がマシさ。
この時代のイタリアは独裁時代で、反社会主義で一人一人の自由よりも国が戦争で勝つことを優先していました。
個人は国の命令に逆らえないのです。
ポルコにとっては、こういう考えや動きが嫌いなのです。
この思想のもとで戦争で友が死に、自分が生き残ってしまった罪悪感を感じています。
自分への戒めのために、豚のままでいいと思っているのかなと思います。
それにしても、ポルコに科せられそうな罪名はひどいものですよね。
反国家非協力罪、密出入国、退廃思想、ハレンチで怠惰な豚でいる罪、ワイセツ物陳列だそうです。
どうしてこのような罪名が付いたのか考えてみました。
- 反国家非協力罪…国に逆らい、協力しないから。
- 密出入国…飛行艇でどこでも飛ぶし、空賊狩の賞金は、イタリアからではなくアドリア海に面したバルカン諸国からもらっているから。
- 退廃思想…意味は、道徳的な気風がすたれて不健全、人生が虚しく思えるさま、悲観的、自暴自棄などで、ポルコ自身が理想主義者だから?
- ハレンチで怠惰な豚でいる罪…赤い豚とは、イタリアでは「卑猥な男」「豚野郎」のように人を罵る意味があり、マンマユート団のボスも言っているようにハレンチで真っ赤の艇に乗ってる豚だから。
- ワイセツ物陳列…「卑猥な男」という意味から?ポルコ自身がワイセツ物と言ってる?
後半の罪名は悪口や皮肉ですね。
俺は俺の稼ぎでしか飛ばねえよ
ここにもポルコの自由でいたいという気持ちが表れていますね。
フェラーリンに「飛んだところで豚は豚だぜ」と返されます。
イタリアの秘密警察から狙われているポルコを心配しての発言ですね。
フェラーリンはジーナとともにポルコを本名で呼んでいます。
ポルコにとって特別な存在だとわかりますね。
はい…
フィオが自分も行くと、座席を即席で作る場面です。
「オマエ何を言ってるのか、わかってるのか!カタギの娘なんだぞ、しかも嫁入り前の身だ、それを…」とまくし立てますが、「そっち持っててくれる?」と言われ、素直に言うことを聞いています。
フィオには弱いんですよね、ポルコ。
17歳の少女ながら、アメリカで修行してきて、飛行艇を作る腕もいい、性能を上げるための知識とひらめきがあるとポルコも認めています。
男社会で育ったため、気が強く押しが強いこともあり、とっさに返事をしてしまったのかもしれませんね。
お嬢さんよ、俺は凶状持ちの賞金稼ぎだぞ
お嬢さんと言い、自分は悪いやつだから関わるなとアピールしてますね。
ポルコの人となりを知っているフィオには効きませんでした。
「裏のドブ川から飛ぶんだぞ、無事に飛び立てるかどうかもわからねえんだ」と脅しますが、フィオの職人魂には逆効果で、「だから、なおのことよ、それにカーチスとやり合うならちゃんとした整備士がいるでしょう」と言われてしまいます。
フィオ、カッコいいです。
右側の機関銃を外しな、いくら小さな尻でも機関銃の間は狭すぎだ
機関銃を一丁おろし、戦力を減らしたポルコ。
工場のみんなを巻き込まないことを優先したのもカッコいいですね。
あの野郎、フィオを見て豚に真珠だと言いやがった
こんな冗談を言える仲なのが伝わってきますね。
ポルコは良い人だったんだろうなと思います。
だからみんな協力するんですよね。
古いなじみに挨拶したんだ
ジーナが見えたのでアクロバット飛行をしたのでしょう。
直接会いに行かず、飛行艇を見せて、無事戻ったことを知らせる不器用なところもカッコいいです。
ジーナからすれば飛行艇をみせてほしいんじゃないんですけどね。
危ない仕事してほしくない、だから飛行艇をみせられても本当はあまり嬉しくないと思います。
でもポルコの好きでやってることも応援したいと思っているんです、きっと。
ジーナが思い出した若き日の思い出のシーンも良かったですね。
さらばアドリア海の自由と放埓(ほうらつ)の日々よってわけだ
その娘はただの娘じゃねえ、ピッコロ社の設計主任だ
ポルコは「俺の艇を前より、ずっといい艇にしたんだ、若いがいい腕してるぜ」と言います。
初めて褒められて嬉しそうなフィオでしたね。
「飛行艇については嘘はつかねえ」とも言っていて、空賊のみんなもオーッと驚き、ポルコの言うことならほんとにすごいんだ…この娘、と思っているようでした。
空賊たちの登場シーンで、ボスたちを踏みつぶしていたのが面白かったです。
お前がチャンスをくれたんだ、ありがとうよ
フィオが「ポルコはアドリア海の飛行艇乗りの名誉と誇りのために、カーチスと一対一の対決をしにここへ戻ってきたのよ」と演説していると、カーチスが現れました。
カーチスは、リターンマッチを受ける代わりに、勝ったらフィオと結婚するという約束をしました。
フィオがカーチスと勝手に話をつけてしまい、怒ろうとしましたが、フィオが「自分でもバカなことしたってわかってる」と反省している様子だったので怒るのを止めました。
そしてフィオに、お前がチャンスをくれたんだとお礼を言います。
フィオのおかげで、空賊たちとも揉めずに話ができ、飛行艇を壊されずに済んだし、カーチスと真剣勝負ができる機会を得られました。
フィオ様様ですね。
俺達は運命共同体と言ったのは、フィオを戦友と認めたということかなと思いました。
”信じる”か…デエキライな言葉だが、お前が言うと、違って聞こえてくるぜ
「勝負は五分五分だぞ」というポルコに、ポルコを信じると言ったフィオに強さを感じました。
フィオが言うと違って聞こえたのは、フィオが純粋な心をもっていて、いつも一生懸命に生きているのを見ていたからではないかと思います。
同じ言葉でも、言う人によって違うのはよくありますよね。
フィオの言葉だから心が動いたのだと思います。
バカヤロウ!そういうものは一番大事な時にとっとけ!
ポルコ慌ててますね。
ポルコはフィオの気持ちに気づいたと私は思います。
フィオの父親はかつてポルコと同じ軍で働いていました。
フィオは純粋でいい子なので、親心が芽生えていてもおかしくありません。
ポルコにとってフィオはLIKEで、ジーナがLOVEなのだと思います。
フィオが「私じゃダメかな…」と静かに言うセリフもなんだか切ないです。
フィオを見てるとな、人間も捨てたもんじゃねえって、そう思えてくるぜ
一時的に人間に戻ったポルコをみたフィオは、なぜ豚になっちゃたの?と人間に戻る方法を考えますが、わかりませんでした。
辛いことを経験して人間をやめてしまったポルコ。
純粋な心を持っているフィオと出会い、何事にも一生懸命取り組む姿勢を見てきました。
自分が純粋に飛行艇が好きだった頃を思い出したのだと思います。
人間も悪くないなと心が動いた時に、一時的に人間に戻る現象が起こったんじゃないかと思いました。
お前はずっとそうして一人で飛んでいろって言われた気がしたがね
フィオに何か話しをしてと言われて、戦争に参加して三途の川を渡る寸前までいった話しをしました。
気が付くと、敵も味方もどんどん上の一筋の雲の中へ飛んでいき、そこにはジーナの結婚相手もいて、自分が代わりに行こうとしましたが、艇は動かなかったと話します。
それを聞いてフィオは「神様にまだ来るなって言われたのね」と言います。
ポルコの「お前はずっとそうして一人で飛んでいろって言われた気がしたがね」という言葉は、豚になった理由のような気がしました。
自分が戦友たちを救えなかったこと、自分だけ生き残ってしまったことの罪悪感で苦しみ、国や戦争が嫌になり、人間をやめてしまったのだと思います。
テメエなんかにフィオをやれるか
ポルコは戦争じゃないので、殺しはやりません。
カーチスがよれておとなしくなってからエンジンに2~3発当ててケリをつける気でした。
ポルコも認めるほど、カーチスは相当な腕を持っています。
よれておとなしくなるのを待つのだって相当大変なことだったはずです。
それでもフィオを思い、自分の信念を曲げずに耐えていたのがカッコイイと思いました。
牛の所へ帰れ
お互い機関銃が目詰まりし、飛行艇での勝負がつかず、カーチスは拳銃を撃ち、ポルコは壊れた取っ手を投げ、部品の投げ合いをしました。
さっきまでのカッコいい空中戦ではどこへやら、とても面白いシーンです。
艇から降りてきた2人は、こぶしでの勝負を始めます。
ポルコは「カウボーイ野郎が!牛の所へ帰れ」と言いながら詰め寄ります。
カーチスは西部劇のように拳銃を撃ってきたことから、こう言ったのだと思います。
今度こそオネンネさせてやるからな
どこから持ってきたのか、ゴングが鳴ります。
カッコいいセリフなんですが、お互いボロボロの状態で、パンチのスピードもありません。
なのに、強気な発言に笑ってしまいますが、本人達は真剣です。
テメエなんかにフィオをやれるかと思いながら気力で戦っていてカッコいいです。
ジーナジーナと気やすく呼ぶな
「手当たり次第にくどきやがって」と言ったポルコに対して、「テメエこそジーナかフィオどっちかにしろ!一人占めするな!ジーナはなあ」とカーチスが言います。
俺のジーナだと言わんばかりのセリフです。
ポルコの一言一言がカッコいいですよね。
豚なのにカッコいいのが、カーチスも空賊たちも気に入らないのかもしれませんね。
きたねえデマとばしやがって…
ジーナのことを聞いて、ポルコの顔が真っ赤になり倒れてしまいましたが、ゴングに救われました。
不覚にもジーナに反応してしまったポルコです。
カワイイなと思いました。
その後、話しを戻し、「フィオはやらねえ」と言います。
ジーナ、こいつをカタギの世界へ戻してやってくれ

『紅の豚』の名言!「飛ばねえ豚はただの豚だ」に込められた意味とは?
ここでは、ポルコと宮崎駿監督がこの言葉に込めた意味を考えていきます。
この名言を言った背景
エンジンが不調のため、メンテナンスへ向かう途中にカーチスに見つかり、エンジンが停止してしまった所を攻撃されてしまいます。
新聞にも大々的に載り、ジーナは相当心配していたと思います。
そんな中、ジーナに電話をかけたポルコは、これから艇を直しにミラノに行ってくると話します。
そして心配しているジーナをよそに、「アメリカ野郎が店にきたら、伝えてくれねえか。今度また会おうぜってよ」と伝言を頼みます。
「飛行艇乗りは、女を桟橋の金具くらいにしか考えてないんでしょ」とジーナに怒られます。
「今にローストポークになっちゃうから…私いやよ、そんなお葬式」と、ジーナはポルコの身を案じて彼に飛ぶことをやめるように頼みますが、そんな彼女に対してポルコはこの一言を言います。
「飛ばねえ豚はただの豚だ」
この言葉に込められたポルコの思いとは
ポルコにとって空を飛ぶことが、子供の頃からの夢であり自分の全てでした。
そんなポルコの生き様を表している言葉だと思います。
若い頃から飛行艇が好きで、国のために働きアドリア海のエースまで登り詰めますが、ファシズムや戦争で友をなくし、自分だけ生き残ってしまった罪悪感から人間をやめました。
映画のポスターにもあるように、自分で自分に魔法をかけたのです。
豚の姿になっても諦めず、空を飛ぶことを選びました。
飛ばなかったらただの豚です。
それは自分ではないのです。
ポルコは賞金稼ぎとして生きて、殺しはやりません。
罪悪感を抱えながらも本当は何にも縛られず、ただ飛びたい、ポルコの覚悟と生き様がこの一言ににじみ出ています。
この言葉に込められた宮崎駿監督の思いとは
宮崎駿監督が言っているように、この言葉は特に中年に刺さるのではないでしょうか。
中年を再び奮い立たせる、やる気を起こさせるような効果があるのではないかと思います。
「飛ばない豚」というのは、飛ぼうと思えば本当は飛べるのに、飛ぶことをしない豚なのです。
「出来るのにやらない」ということです。
宮崎駿監督は、出来るのに何もしないのは、カッコ悪いよ、ポルコは豚なのにカッコいいでしょと言っているように思います。
何もしないでいるうちはただの豚でしかないので、思い切って何かアクションを起こしてみると、何か変わるかもしれませんね。
まとめ
ポルコのカッコいい名言がたくさんありましたが、いかがだったでしょうか。
カッコいいのには、人の顔かどうかは大した問題ではありませんね。
大切なのは、外見ではない、やるかやらないかなのだと伝えているのだと思います。
紅の豚に込められた想いを考えながら見てみると、また新たな発見があるかもしれませんね。
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